The Chest of Secrets

The Chest of Secrets

このエントリーは、TOCfE Advent Calendar 2015の11日目の記事です。
昨日のエントリーは、中一日を挟んで2度めの登場!たのっちさんによる“「問題」を「前提」にしてしまえ!”のお話でした。

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こんにちはTOCfE調布塾の伊藤です(実は調布塾には伊藤が二人いますが、私は塾長では無い方の伊藤です)。

突然ですが、ここで質問です。

あなたはいくつくらいの時にTOCfEを学びたかったですか?
また、ご自分にお子さんがいらっしゃるならば、いくつくらいから学ばせるのが良いと思いますか?

「大人になってから?」
私も五十を過ぎて学び始めましたが、この歳まで知らなかったことが悔やまれてなりません。

「大学生くらいには。。。」
そうですね。せめて社会にでる前に学んでおきたかったように思います。

「中高生!」
論理的思考力が伸びてくるこの時期に学んでおくと、勉強がもっとできていたかもしれません。

「小学校からでも早すぎないんじゃない?」
“ひとのせいにしない”問題解決の方法を知っている子どもたちが増えれば、いじめの問題なんかも無くなりそうですね。

しかし、もっと小さい頃から学んでおけば、きっと人生そのものが変わっていたかもしれない、と考えたことはありませんか?

TOCの思考プロセスで問題解決するための心構えに、
1.人はもともと善良である
2.物事はそもそもシンプルである
3.すべての対立はWin-Winで解消できる
4.わかっているとは決して言わない
と言う”4つの信念”があります。

01 4つの信念

これは思考停止すること無く徹底的にWin-Winの解決策を考え抜くためのマインドセットですが、現実の世の中はなかなか厳しく、実際にWin-Winで対立を解消する経験が乏しいまま大人になってしまうと、理屈としては理解できても“信念”として腹に落とすのは結構難しいように思います。

人生のスタート時点から3つのツールに親しみ、多くの成功体験を積みながら自然に”4つの信念”を育むことができたら、きっとゴールドラット博士の言う「充実した人生」を送ることができるにちがいない、と思われてなりません。

とは言え、実際の3つのツールは幼い子供が最初に接するものとしてはいかがでしょう。

自分が幼児の時にこれを見たとして、また、就学前のお子さんにこれで教えようとした時に興味を持ってくれると思いますか?

02 素の3つのツール

最近ではかわいいうさぎやキリギリスのイラストの載った本もありますが、それでも幼い子供の興味を引くにはまだ足りないような気がします。

そこで「The Chest of Secrets」の登場です。

教材いろいろ

「The Chest of Secrets」はポーランドのマチェック・ウィニアレック氏が考案し、実際に彼の地の幼稚園や小学校で実践されている、TOCfEの3つのツールを子どもたちが学ぶための教材です。

内容は、ユルカという女の子とその友達が色々な問題に直面する5つのストーリーで構成されていて、それぞれのストーリーの中でTOCfEの3つのツールを学べるようになっています。

4歳から7歳くらいまでを対象に、1つのツールについて3日間位のワークを行うため、5ストーリー×3ツール×3日で最短でも45日。実際は子どもの成長に合わせて数年かけて学ぶそうです。

「The Chest of Secrets」の特徴の一つは、幼児の興味をうながすような、見ていて楽しいツールが用意されていることです。

もちろん、字を知らなくたって大丈夫。

まだ感情が未分化な子どもたちのためにエモティコンと言う気持ちを表す顔文字を使ったり、塗り絵をしたりしながら楽しくワークを行います。

エモティコンと塗り絵

体を使ってツールを学ぶことも「The Chest of Secrets」の特徴です。

ブランチやクラウドの絵が描かれたシートの上に実際に立って、対立する相手と押し合ってみたり、実際に障害の上を一歩一歩あるいてみたりと、3つのツールを体で覚える工夫がされています。

06 体を使って遊ぶ

ポーランドより初来日されたマチェック氏によるワークショップとTOCシンポジウムの講演があったのは2014年の2月のことでした。

当時、保育園の先生を中心にTOCfEツールの使い方の勉強会を開いていたTOCfE調布塾では、塾長の伊藤孝一さんをはじめとして数人のメンバーが参加し、
「これは「ちゃんと考えることを“体得”した大人」になるためのツールに違いない。TOCfEの3つのツールを体で楽しみながら学ぶことをぜひ日本の子どもたちにも伝えたい!!」
と強く感じました。

そこで塾では「日本版の「The Chest of Secrets」をつくる」と言う目標を掲げ、現在、5つの物語の中の最初の「虫めがね」を題材に活動を進めています。

英語の教材の日本語化から大人によるトライアルを得て、塾メンバーの保育園で最初のワークにこぎつけたのがその年の末のこと。

今年2月の京都の”TOCシンポジウム”では、その時に行った年少クラスと年中クラスのブランチのワークの様子を紹介しました。

ブランチのワークの目的は、モノゴトはいきなり降って湧いたように悪い結果が生じるのではなく、その前に修正できる機会がたくさんある事を子どもたちに体得してもらうことです。

題材である「虫めがね」は、ユルカの友達クバが、お姉ちゃんから黙って借りた虫めがねを学校の友達に見せびらかしているうちに落として割ってしまって怒られるまでの5つのシーンが連続するカンタンな物語。

04 ユルカとクバ

最初にそのお話を聞いた時には4番目の虫めがねの割れたシーンばかりを口々に発表していた子どもたちが、3日間のワークを通して、虫めがねが割れる前にいくつものステップがあることを理解していく姿が印象的でした。

あれから一年。TOCfE調布塾ではただいま年中クラスの子どもたちに対してクラウドのトライアルを実施する準備を進めています。

このクラスは、昨年ブランチのワークを実施した年少クラスがそのまま持ち上がったもので、今年になって新しいお友達も入ってきたのでもう一度ブランチを復習した上でクラウドのワークを行います。

協力していただく保育園の先生は、「ちょうど子供たちの間でケンカが盛んになる年頃なので、クラウドの反応がとても楽しみ」と期待してくださっています。

2014年の来日講演の際、マチェック氏は「The Chest of Secrets」を学んで育った子どもたちのその後について印象深いエピソードを紹介されていました。

「小学校に上がった子どもたちが学校の行事でスケートリンクに行った時、みんなで滑っているうちにリンクの真ん中で二人の子どもたちが喧嘩を始めました。それを見た教師が近くまで滑っていって「あなたたち、どうすれば良いか分かっているよね」と声をかけてまた離れて行きました。すると、子どもたちは言い争いをやめ、おもむろに互いに向きあって立って何かを言い、一歩横にずれてまた何かを言い、そして何事もなかったかのように分かれていきました」

きっと彼らの足元には彼らにしか見えないクラウドのシートが敷かれていて、それをなぞりながら話し合いをしていたのではないかと思います。

08クラウドで話す

こんな風に保育園児たちが園庭にクラウドの絵を描き出したら。。。今からとてもワクワクしています。

TOCfE調布塾ではさらにワークを行う保育園や幼稚園を拡大して行く予定で、只今、ワークに協力していただけるところを募集中です。また、ワークをやってくれる仲間も募集しています。

英語の翻訳から教材作り(これが意外と難しい。“行動”、“要望”では幼稚園児には分かりません。だれか幼稚園児にも口ずさみやすい、可愛くてわかりやすい言い回しがあったら是非教えてください)。

残るATTそして他のお話のトライアルなどまだまだたくさんやることがありますので、多くの方に参加していただけると嬉しいです。

TOCfE調布塾の連絡先:
E-Mail:tocfe.chofu@gmail.com

みんなで、“ちゃんと考えることを体得した”子どもが(そして、それが長じて“ちゃんと考えることを体得した”大人が)たくさんいる日本を目指しましょう。

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最後に一つイベントのお知らせです。

もう明日(12日)のお話ですが、調布塾では、横浜塾の協賛を得て、TOCfE日本法人の理事で株式会社ジョイワークス代表取締役の吉田裕美子さんによるChest of Secretsチャリティーセミナーを開催します。

「強いチームを作るための Why-How-What」

既にイベントの申込みは完了していますが、若干名であれば当日飛び入り参加も大丈夫と言う事ですので、ご興味のある方は是非!

なお、セミナーの参加費は全額Chest of Secretsのローカライズ費用に充てられます。
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明日の TOCfE Advent Calendar 2015 12日目はEijiさんによる「目的と目標について」のお話です。乞うご期待!!

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